「山姥」

 布綜(ぬのへ・地名)に山姥がいて布を綜(*へ)それを付近、相川の棚田、布滝の窟で布を織った。
 柔和な妖怪。布綜布の滝という地名の起源ともなっている。
 *・・・縦糸を、織る長さにそろえて機(はた)にかけること

「夜行さん」

 昔はヤギョウサンの出る日があった。
 節分の晩には
 「オカズが少ないとか言うとるとヤギョウさんが来るから”お菜たくさん、たくさん”と言って食べるんよ」
と言われていた。  
 ヤギョウさんは首の無い馬にまたがりお菜(おかず)が足りないなど我が儘を言う人を襲う。
 また、クビキレウマは行き会った人を蹴り殺すそうだ。